Discordに広告が登場 広告ゼロのゲーマー向け聖域が広告まみれのカオス状態になるのか?
遅ればせながらのエイプリルフールのネタではありません。
Discordに広告が登場します。
ゲーマーの間で最も人気のあるメッセージ・通話プラットフォームであるDiscordは、過去には広告に反対だったにもかかわらず、現在広告を展開する準備をしている。
ソース:Reddit
3月30日(土)、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、ゲーム開発者らからの広告が1週間以内にDiscordに登場すると報じた。
つまり、Discordユーザーが初めて広告を目にする時がまもなく来るということだ。
しかし、行間を読むことができる人にとっては、これは驚きではないだろう。
ソース:Discord
先月、DiscordのSVPであるPeter Sellis(ピーター・セリス)氏は、同プラットフォームがクエスト機能を拡張し、より多くの開発者に対して開放していくと発表した。
スポンサー付き「クエスト」とは、Discordを使用している間に、“適切”とされるタイミングに表示される広告のこと。
一定時間、広告のゲームを配信するよう促され、誰かがあなたのライブ配信に参加して視聴すると、見返りとしてゲーム内アイテムやその他の報酬をもらえるという仕組みだ。
この機能をすべての開発者向けに展開する前に、フォートナイトのような一部のパートナーでこの機能を試用し、「素晴らしいフィードバックを得た」、とDiscordは述べている。
「クエストはDiscordにセンス良く現れます。そこからオプトインして自分のゲームをフレンドに配信して、プレイすることで報酬を獲得することができます」とSellis氏は語った。「センス良く」という文言が興味深い。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙の取材に対し、セリス氏は、ゲーム開発者は、画面左下にライブで表示される「有料プロモーション」、つまり広告を掲載する機会が与えられると述べた。
ユーザーは広告主のゲーム内タスク(クエスト)を完了するよう求められ、それを少なくとも1人のフレンドがそれを見ていれば、報酬が得られる。
Discordで広告がターゲティングされる方法
広告主は、ユーザーとの関連性が高い広告からより多くの利益を得る。
そして、関連性を高めるためには、ユーザーに関して、できるだけ多くのデータを収集する必要がある。
Discordは、ユーザーの年齢、居場所、ゲームプレイに基づいて広告のターゲットを絞る。
しかし、ユーザーはパーソナライズ用のデータ収集の一部をオプトアウトすることができる。
DiscordはArsTechnicaに対し、ユーザーは自分のアクティビティやデータに基づくプロモーションをオプトアウトすることはできるが、広告が一切表示されなくなるわけではないと述べた。
「しかし、ユーザーがGift Inventoryに移動したり、ユーザーのフレンドの活動のような文脈上のエントリーポイントから移動したりした場合、ユーザーにQuests(クエスト)が表示される可能性がある。また、興味のない特定のクエストやゲームのアプリ内プロモーションを非表示にするオプションもある」と、Discordのシニア・プロダクト・コミュニケーション・マネージャーであるスワレハ・カールソンは、ArsTechnica誌に語った。
今のところ、Discordが進めようとしている広告は、それほど押し付けがましく侵略的なものではなさそうだ。
Amazonのようなマーケットプレイスや、メイクアップキットや家庭用品のようなゲームとは無関係の商品をプッシュする他の企業からの広告を取り入れるという話はまだない。
しかし、これも将来変わるかもしれない。
Discordが他の広告フォーマットを導入するかどうかという質問に対して、カールソンは「今後入っていく情報に基づいて適応し続けます」と言い、明確な答えを出さなかった。
このため、Discordは広告シーンで大きく舵を切る余地を残している。
一方、CEOのジェイソン・シトロンがかつて広告収益に頼ることに断固として反対し、サブスクリプションに収益を頼ることを主張していたことを覚えているDiscordユーザーにとっては、今回の広告導入に関する発表は衝撃的なものになった。
2021年のNPRへのインタビューで、Discordユーザーのプライバシーが彼にとって最も重要であり、人々は自分の「データが不適切な方法で不利に使用されることはない」と安心できるべきだと考えていると、シトロン氏は述べた。
ソース:NPR
なぜ今こんなことになったのか
現在のDiscord広告のフォーマットは、Facebookやその他のプラットフォームよりも侵入的ではないものの、この先、広告の大幅な増加につながりかねないのも大きな懸念だ。
居心地の良いゲームチャットが、エナジードリンクや暗号通貨詐欺など、あらゆるものの広告で中断される世界を想像してみれば、ユーザーが期待していることではないし、プラットフォームに対する信頼を確実に損なうものであるのがすぐわかります。
Discordが広告非表示のスタンスから転換したところで、彼らが今後ラインをさらに押し広げ続けないという断言もできない。
収益化への道は善意で舗装されている。
広告ローンチのタイミングに関しては、Discordは3月にBloombergに対し、将来のある時点で株式公開を望んでいると語った。
しかし、2020年以降に収益は4倍になったものの、まだ黒字にはなっていない。
つまり、広告の導入は、同社がIPOを果たせるための試みであるようだ。
AdGuard で Discord の広告をブロックする方法
Discord広告が実際に登場するのはまだこれからのことことですが、AdGuard はおそらくその広告をブロックすることができ、Discordでの体験をきれいなものに保つことができるだろう。
そのためには AdGuard デスクトップアプリを使用する必要がありますので、AdGiard for Mac と AdGuard for Windows をぜひご利用ください。
AdGuard アプリは、フィルターリストを使ってブロックするコンテンツを特定します。
トラフィック(通信内容)をフィルターリストと照合し、コンテンツが事前に定義されたフィルタールールのいずれかに一致する場合、AdGuard はそのコンテンツが読み込まれないようにブロックします。
ほとんどの他社製広告ブロッカーはブラウザ拡張機能です。
ブラウザ拡張機能はその性質上、それぞれのブラウザ内でのみトラフィックをフィルタリングすることができ、他の場所では広告をブロックすることができません。
対照的に、AdGuard のデスクトップアプリは、このような制限に縛られないため、Discordを含むすべてのアプリやブラウザで広告をブロックすることができます。
残念ながら、AndroidやiOSではOSの制約により、ブラウザ以外のアプリ内のトラフィックをフィルタリングすることはほぼ不可能です。
そのため、Discord広告の場合は、DNSレベルのブロックに頼るしかありません。
この手の広告が施行されるまでは明確な結論を出すのは難しいですが、DNSフィルタリングではこのようなアプリ内広告がブロックされない可能性は高いです。
ただし、Discordのウェブ版のみを使用する場合、モバイル版AdGuardはデスクトップ版とほぼ同様に効率的に広告をブロックします。