【AdGuard for Mac v2.9.0】UXとフィルタリングログの機能性を改善
このアップデートの主な変更点を挙げる前に、AdGuard for Mac は macOS 10.12 (Sierra) のサポートを終了させていただくことなったことをお知らせしたく思っております。
AdGuard for Mac v2.9.0 の macOS対応バージョンは macOS 10.13 (High Sierra)以上、次のアップデートからは macOS 10.15 (Catalina)以上となります。
フィルタリングログ経由でルール追加が可能に
ついに、「フィルタリングログ」から直接ルールを追加できるようになりました。
フィルタリングログを開き、クエリ行を選択してダブルクリックし、「ブロック」または「ブロック解除」ボタンを押し、追加したいルールの種類を選択するだけです。
最後に、「ルールを追加する」ボタンをクリックしますとユーザールール追加が完了します。
プロキシ設定を「ネットワーク」タブに移動
プロキシ設定を、一般ユーザーがほとんどアクセスしない「詳細設定」から、アプリの「設定」→「ネットワーク」タブに移動しました。
これで、数クリックでAdGuardにプロキシサーバーを設定することが可能になりました。
ちなみに、AdGuardブログでは、独自のプロキシサーバーを設定し、AdGuardで使用する手順を紹介しています。
「詳細設定」メニューに新しい「ログ」セクションを追加
ログレベルの選択、ログとシステム情報のエクスポート、ログのリセットがすべて1つの場所で行えるようになりました。
※サポートチームからの指示がある場合のみ、「デバッグ」ログレベルに切り替えてください。それ以外は「デフォルト」レベルを使用することをお勧めします。
CoreLibsとDnsLibsを大きく更新
通常、アップデートに関する記事の最後には、「CoreLibsとDnsLibsを更新しました」というようなことを書きます。
AdGuard for Macの新バージョンにアップデートするたびに、独自開発フィルタリングエンジンであるCoreLibsや、DNSフィルタリングとDNS暗号化の実装であるDnsLibsの改良を行っています。
しかし、今回は大きな変更がありましたので、その詳細を説明します。
CoreLibs v1.10.113 では、DNS-over-HTTPS をフィルタリングするオプションと、$jsonprune
修飾子がサポートされるようになりました。
stealth
修飾子を持つルールは、「DPIからの保護」を含むいくつかのステルスモードオプションを無効にすることができるようになりました。また、スクリプトレットライブラリも更新されました。
DNSフィルタリングライブラリ DnsLibs v2.0.30 も大幅に更新され、より少ないリソースでより速く動作するようになりました。
DNS-over-QUICプロトコルの実装が RFC 9250 標準をサポートするようになり、DoQサポートから「実験的」ステータスが削除されました。
もちろん、大きな問題の解決以外にも、AdGuardの正常な動作を妨げていた細かい問題の多くにも対処しました。
いつものように、変更点の完全なリストはGithubで確認することができます。