AdGuard Pro、復活!
ごく最近、iOS用AdGuard Proには非常に小さいアップデートがありました。基本的に、ローカライゼーション更新とバグ修正2個だけのアップデート。一見すると非常に控えめな出来事に見えますが、実際のところ、これはPro版の新時代の開幕と言っていいくらい劇的な進歩であります。
えっ、なんで?と思うかもしれませんが、説明するには、時間をさかのぼって、AdGuard Proの今日までの茨の道を振り返る必要があります。
AdGuard Proの盛衰
すべてはほぼ3年前に始まった。AdGuard Pro(当時はベータ段階)は、他のアプリでは不可能であった、Safari外でも広告をブロックできるという唯一のアプリとして位置付けられていました。
AdGuard Proは定期的にアップデートし、機能を改善しつつでしたが、ある日Appleが、もうそうは行かないという決するまででした。私たちが、最新のAdGuard Proアップデートをプッシュしようとしたら、アプリが拒否されてしまいました。
あなたのアプリは、VPNプロファイルまたはルート証明書を使用して、サードパーティ製アプリの広告やその他のコンテンツをブロックします。これはApp Storeでは許可されません。
と、アップルに言われました。
私たちのアプリは、デフォルト設定ではそのいずれもしていなかったと主張するまでもなく、Appleが一度決心してしまうと、そこから何しようと変わりはないのがほとんどです。これでAdGuard Proは、おしまいになったと考えられ、我々は開発をフリーズしました。それ以上の変更を加えるには、すべてのネットワークレベル機能を放棄しなければならなかったので、そこまでして続ける価値はありませんでした。
AdGuard Proは唯一の犠牲ではなく、他社の多くのアプリも同じ運命を迎えることに。ほぼ1年間、AdGuard Proはアップデートできずただ眠っていました。
私たちは別の道を選ばなければならなかったので、無料のAdGuard for iOSアプリの開発に努力を集中しました。何ヶ月もの努力の結果、AdGuard 3.0 for iOSにてAdGuard Proの一部の機能を部分的に回復させることができました。もちろんのこと、Proアプリと比較していくつかの重要な機能は欠いていましたが、そこは劇的に改善されたSafariコンテンツブロッカーで補った。そういった対策が当時の新しい規則の下で達成できる限界でした。
しかし、リリース予定日の1週間前に、私たちはアップルから驚くべきニュースを知ることになりました。
新たな始まり
アップルでは普通と言えるくらいの状況だが、全く予期せぬことでした。突然のポリシー変更が、一度AdGuard Proを破壊したと同じように、今度はProを逆に復活させることになりました。
お、これはーー。AdGuard Proはコンテンツブロックアプリなので、当てはまるはずでした。
新しいApp Store Reviewガイドラインは6月4日に発表され、次のように述べていました(現在のガイドラインは上の画像通りに少し文章が変わっています)。
ペアレンタルコントロール、コンテンツブロック、セキュリティアプリなど、承認されたプロバイダからの特定の種類のアプリでは、NEVPNManager APIを使用できます。
このAPIは、他のアプリのトラフィックをフィルタリングするために必要なものです。私たちのiOS開発者たちはすぐにAdGuard Proのコードからホコリを払い、1年前にリリース予定だったアップデートそのものをそのまま提出しました。ところが、更新は却下され、再提出することに。そして再度却下された。そしてまたまた、さらに数回その繰り返し。ついに、iOS用AdGuard Proは承認されました。
これで、小さなアップデートがなぜ大きな一歩となったのかを理解できたでしょう。これからの多くの将来のアップデートとより強力な広告ブロックへの扉が開いたということです。
今後の予定
新しく拡がった可能性を私たちはどうするか?2つの別々でありながらも似ているアプリをどうするか?答えましょう。
まず、定番AdGuardアプリはSafariでの広告ブロックははるかに優れていますが、システム全体のフィルタリング機能を欠けています。AdGuard Proはその逆です。すべてが私たちの計画通りに行けば、AdGuardとAdGuard Proの機能は徐々にお互いに近づく。
定番アプリにシステム全体フィルタリングを追加し、機能を合わせるためAdGuard Proも更新します。その時点では、両方のアプリは機能的にほぼ同じになるはずです。どちらもApp Storeから削除されることはないので、すでにどちらかに慣れているのであれば、問題ありません。切り替える必要もありません。
もちろん、AdGuard Proの機能が増えると、AdGuard Proの価格も上がる可能性が高いです。あまり喜ばしいニュースではないかもしれませんが、前もって正直に言っておいた方がいいかと思います。ご了承ください。
後記: とは言っても、すべてが長期にわたって順調に進むとは限りません。ほんの数日前に、長い間問題なく承認されてきた無料のAdGuard for iOSアプリが、いきなりAppleにバンされ、その後すぐにリストアされました。恐ろしい30分間でしたよ!レビュー担当者の単なるミスであったとしたらいいんですが、決してそうとも限らないですからね。
アプリはどこで入手できる?
AdGuard for iOSはApp Storeから無料で入手できます。App Storeリンクやその他の有用な情報はこちら。
AdGuard Pro for iOSもApp Storeから購入とダウンロードできます。リンクとFAQはこちら。