YouTube、動画を一時停止した時に表示される広告を展開
YouTubeにはすでに、邪魔な要素が満載(スキップできない動画内広告、スキップできないオーバーレイ広告、バンパー広告など)であるのに、またして世界中のユーザーを対象に一時停止広告という新しいタイプの広告の展開を開始したようです。
一時停止広告とはどのようなものか
一時停止広告とは、YouTubeの動画を一時停止した際に画面に表示される静止バナーです。
画面全体を覆うのではなく、右側にポップアップ表示されます。
広告の下には、閉じるボタンと情報ボタンがあり、必要に応じて閉じれるということが示されています。
YouTubeは先日The Vergeに、この新しいタイプの広告が現在すべての広告主に対して利用可能になったことを確認した。つまり、間もなくより多くのユーザーがこの広告を目にするようになるだろう。
YouTubeの広報担当者は、この新しい広告に対して「広告主と視聴者の両方から強い反応があった」と語った。
そして、「視聴者の強い反応」については解釈が分かれるところで、効果はあるかもしれないが、ユーザーが喜んでいるとは思えない。
しかし、これらの広告は今後も継続されるようだ。
この新しいフォーマットの導入は、すでにユーザーの間で激しい反発を招いています。
YouTubeのサブレディットは、人々が不満をぶつける場となっており、多くの人が遠慮なく意見を述べています。
YouTubeが金儲けのための広告で隙間なく埋め尽くそうとする、その飽くなきニーズに対する全体的な落胆はわからなくもないですよね。
昨年だけでも、YouTubeは動画広告をショート動画にも導入し、スキップできない30秒の広告をテレビにも導入した。
実は、YouTubeの一時停止広告はまったく新しいものではありません。そして、現在ではすべてのプラットフォーム(モバイル、デスクトップ、YouTube TV)に展開されているように見えますが、実は長い時間をかけて開発されてきました。
2024年4月には、YouTubeがテレビでスキップできない一時停止広告のテストを行なっていたことを発表しました。当時、同社は一時停止広告のパフォーマンスに満足していると述べ、ブランド認知度の向上や広告主からの広告費増加に役立っていると言った。
一時停止広告はますます一般的になってきている
実は、一時停止広告は革新的なフォーマットではなく、むしろYouTubeがストリーミング業界全体でますます人気が高まっているトレンドに飛び乗っているのです。
映画業界とは無関係のプロクター・アンド・ギャンブルやキットカットなどの企業による一時停止広告は、Hulu、Peacock、ディスカバリー・マックスでよく見かけるようになっています。
今年初め、Amazonはさらに踏み込んだ発表を行い、Primeビデオの一時停止広告が「ショッピング可能」になると発表しました。「ショッピング可能」とはつまり、動画一時停止中の画面の広告から直接カートにアイテムを追加できるということです。
Rokuはさらに一歩進んで、HDMIで接続されたゲーム機やその他のストリーミングアダプターなどの外部デバイスを使用している場合でも、一時停止画面に独自の広告を表示する技術を特許取得している。
YouTubeの一時停止広告をブロックする方法について
AdGuardでは、一時停止広告を直接目にしたことはまだありませんが、SNS上で目にしたものから判断すると、これらの広告は過去にブロックに成功した広告と類似しているようで、新しい広告ブロック方法の発明の必要はなさそうです。
私たちはこの状況を注視し続け、これらの広告の仕組みやユーザーによるブロックの可能性について、さらに詳しく調査した上で、最新情報を提供する予定です。今後の情報にご期待ください。