50億ドル相当の人工災害

私たち人間は、災害の余波などといった悲惨な問題でさえ、お金ですべてを測定する傾向が強まっています。チェルノブイリのような大災害の場合、経済的影響を推定することはほとんど不可能です。その他の事件については、通常、損害を評価できます。たとえば、別の悪名高い原子力発電所事故、「スリーマイル島事故」は、経済に約25億ドルの経済的費用がかかると専門家によって推定されています。

今現在の大災害というのは、犠牲者と爆発を常に伴うわけではありません。今年の夏、私たちは歴史的な出来事の目撃者になりました。連邦取引委員会(アメリカ合衆国)は、Facebookがユーザーの個人データを誤って処理したことによる損害を50億ドルの罰金として評価しました。考えてみてください。これは、原子炉の部分的なメルトダウンによって引き起こされる損害の2倍です。

Facebookは、データ保護関連での史上最大の罰金を支払いました。

そのような信じられないほどデカすぎる数字はどこから来たのでしょうか?悲しいことに、人々は自分の個人データがどれだけ価値があるのかをまだ認識していません。企業らは、名前、自宅住所、勤務先住所、収入、病状など、あなたについての_スベテ_を知ろうとしています...あなたのオンラインプロフィールには文字通り何百ものアイテムが記録されています。この個人情報には大きな価値があり、通常はオンライン広告とトラッカー(追跡ソフトウェア)によって収集されています。

この問題に対する人々の問題意識を理解するために、私たちのウェブサイトの訪問者を対象に調査を実施し、追跡と広告に対する立場について尋ねました。

広告ブロッカーって、単に広告をブロックするためのもの。そうですよね?

「まあ、それは文字通りの名称にもあるし。他にどうか使えるもんなの?」

残念ながら、多くの人はこういう風に考えています。しかし実際のところ、多くの広告ブロッカー(もちろんAdGuard含めて)は、広告と同様にトラッカー(追跡ソフト)もブロックします。最初に、回答者に非常に簡単な質問をしました:

これは、デスクトップユーザーとモバイルユーザーを合わせた統計です。

オンライン広告(特にブラウザ内広告)が広告ブロッカーをインストールする主な理由であるのは当たり前ですが、多くの回答者は追跡と不正広告を主な動機として挙げていることがわかります。それは、人々が広告にイライラするだけでなく、脅かされていると感じていることを示しています。AdGuardは、通常の広告と同様にトラッカーとマルバタイジング(マルウェア広告)を除去します。

広告ブロッカーをインストールする理由はさまざまですが、インストールしない理由は何でしょうか?これはおもしろい疑問です。回答者の答えた結果はこちら:

デスクトップユーザーは広告を好まないようです。

デスクトップの場合、主な選択肢(そして15%以上の返答を受けた唯一の選択肢)は、「私のブラウザーは既に広告ブロックが得意」です。これは非常に顕著です。広告ブロッカーを使用しない人でも、広告をブロックしている!考えさせられますよね。ひょっとしたら、モバイルユーザーなら広告に対して高い許容度を持っているのでは?

いや、持っていないようです。

モバイルユーザーの回答は少し異なる様子です。多くのユーザーはまだモバイル広告ブロッカーについて知っていないみたいです。もし知らていれば多く使用されていたでしょう。ところで、モバイルプラットフォームの広告ブロッカーが効果的だと思う人は20%近くにのぼります。残念なことに、この数字は私たちの想定よりは高めです。特に、iOSの場合がそうです:Appleがフルコントロールを持ち、広告ブロッカーをSafari限定(Safari内でも比較的弱い)に保つことに非常に熱心である。

肝心なのは、人々は広告を見たくないということです。なんていうショック!(※皮肉です)ではトラッキング(追跡)の場合、どうなっいるのかを見てみましょう。

プライバシーをどの程度重視していますか?

私たちが必ず答えを知りたかった非常に重要な質問です。Facebookはプライバシーのブギーマン(恐るべき怪物)になっていますが、実際、その他にもプライバシー関連の大きなスキャンダルに関与している企業が多くあり、罰金もあちこちで課せられています。オンラインプライバシーは、メディアや当局と同じように一般人にとっても重要でしょうか?

もしかすると、ほとんどのインターネットユーザーが現状況に満足していることも可能では…?ネタバレしちゃいます:いや、満足していません。広告ブロッカーのウェブサイトにたどり着く人はこの課題についてより強い意見を持つ可能性が高いため、ここはおそらく少しバイアスがかかっているかもしれません。しかし、これらの結果の一部には誤解される余地は残りません。

調査のプライバシー関連部分への橋渡しとして、回答者に次のことを尋ねました:

本記事の筆者もきっと一番大きい円の中で見つけられるでしょう。

回答者の60%以上が広告や追跡を嫌っています。ワオ。「広告を気にしない、追跡が嫌い」という選択肢と組み合わせると、10人中9人近くが、オンライン上で自分のことや自分の行動を見られたくないということです。私たちAdGuardはそれを完全に理解しています。しかし、追跡に対する嫌悪はどれほど深いのでしょうか?

追跡を気にしないのは本当に優秀な人のみ。

なお、上のグラフは、回答者の大部分は追跡について心配しているにもかかわらず、ある程度妥協してもいいと思っていることを示しています。すべての追跡を許可したりしてもいいということではありません。実際のところ、そう思っている人はわずか3%しかいません。人々はどういった種類の追跡なら我慢できるかと疑問に思いましたら、私たちはその答えを持っています:

ちゃんと責任を持って追跡しましょうね!

ここなら意見は分かれてきています。3分の1は、「許容できる追跡」などを信じていません。他のユーザーたちは追跡の一部を容認できますが、それは個人データが製品にならない限りです。そもそも個人情報がマーケティングに使用され、売買されることを好む人はいないでしょう。

トピックを締めくくるために、本文筆者の個人的なお気に入りがこちら:

自分のお小遣いをカツアゲするいじめっ子を選択するようなもんですよね。

結局のところ、企業は政府よりも大きな悪と見なされています。どうでしょう、企業たちが追跡効率では政府を断然と追い越しているからではないでしょうか?

コンテンツ発行者との関係

私とあなたの好みに関わらず、多くのウェブサイトはまだまだ広告から大量のお金を稼いでいます。有用なコンテンツを提供し、多くの訪問者を引き付けるポジティブなパブリックイメージを持つウェブサイトでさえ、ほとんどが広告を載せています。広告をブロックすることにより、広告ブロッカーのユーザーはこれらのウェブサイトの広告収入を奪います。伴って、疑問が提起します:広告ブロッカーのユーザーは好きなウェブサイトをどのようにサポートしていますか?

誰かがやらないと、猫の写真なんて自分で投稿されたりはしませんからね!

パッとみて分かる通り、10分の3の人が料金を支払ったり、広告ブロッカーを無効にしたりしたくありません。それが公正かどうかを判断することは私たちの権限を超えていますが、インターネットのユーザーたちのほぼ3分の1がそう感じているようで、ウェブサイト側もそれに適応する必要があります。別の3分の1のユーザーは、プレミアムコンテンツであれ、ウェブサイトにアクセスするだけであれ、何らかの方法で支払いをしても結構だと思っています。また、回答者の4分の1は、お気に入りのWebサイトの広告ブロッカーを無効にする方法を受け入れているようです。

ここからどのような結論を出すことができますか?よくわかりませんが、コンテンツ制作者とコンテンツ消費者の両方が満足するような、何らかの均衡が達成できるようです。期待してください!

最後の質問は、AdWall(アドウォール)に関するものでした。これは、コンテンツの収益化の方法の1つです(正直、効率低いんですが)。 AdWallとは、広告ブロッカーを有効にしたユーザーにWebサイトのコンテンツへのアクセスを許可しない、という対策です。

悪いが、AdWallの使用は勘弁してください。

この調査結果をみても、経験から判断しても、この方法どこにもたどり着かない道である。回答者の87%は、広告ブロッカーを無効にする覚悟はできていません。この対策は結局、誰も満足しません:ウェブサイトは訪問者を失い、ユーザーはコンテンツを拒否されます。

私たちはこの慣行に強く反対していますが、同時に、ウェブサイトはユーザーと対話する権利があると考えているため、アドウォールをブロックしません(一部の国では違法ですし)。幸いなことに、最近ウェブサイトの所有者たちは、アドウォールはNGということに気付き始めているようです。


AdGuardは、10年間以上にわたって広告と追跡から保護する製品を開発しており、そして私たちは一生懸命、プライバシーの重要性についてできるだけ広く伝えようとしてきています。将来の災害を避けるために、災害に導いた我々人間の過ちを常に振り返ると同じように、企業が個人データを盗み、悪用するのを防ぐ方法も学ぶ必要があります。

何も変更しなければ、履歴は繰り返されるだけです。そして、自分の個人データを秘密に保つのに委員会やポリシーに頼ることはできません:Facebookがまたまたいくら罰金を支払うことになったとしても、損害はもうすでに与えられたという実状になります。プライバシーを守るには、誰もが自分から始めるべきです。

Valery Yanovsky on AdGuardリサーチ なぜAdGuard
2019年8月23日
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