AdGuard for Windows v7.6: DNS関連便利機能、AdGuard VPNとの互換性
前回、AdGuard for Windowsについての記事を掲載したのは2020年11月で、それも不明瞭なバグの修正についてでした。
私たちのWindows開発チームは、AdGuard VPN for Windowsの開発とAdGuard 8の基礎固めで忙しくしていますが、AdGuard for Windows v7.6というかなり大きな広告ブロッカーアップデートをリリースすることもできました。
通常のCoreLibs(AdGuard独自開発のフィルタリングエンジン)更新やバグフィックスの他に、この新バージョンには何があるか?
いくつかのDNS関連新機能とAdGuard VPNとの互換性などがありますので、早速見ていきましょう。
AdGuard VPNとの互換性
AdGuard for WindowsのNightly版やベータ版を除けば、今回のバージョンはAdGuard VPNとの互換性のある初のAdGuard for Windowsバージョンです。
AdGuard VPN for Windows は、現在、アルファ版という形でしか提供されていないことにご注意ください。アルファテストに参加いただく場合はこちらからどうぞ。
このアップデートで、Windows用「AdGuard」と「AdGuard VPN」という2つのアプリは、すべてのモードで一緒に動作するだけでなく、この2アプリに加えて同時にアンチウイルスソフトも問題なく使うことができるようになりました。
両アプリをインストールして、通常通りに使用するだけで結構です。あとはすべて AdGuard が自動的に対応します。
カスタムDNSフィルタ
今まで広告ブロックの設定をカスタマイズしたことがある人にとって、これは新しいコンセプトではありません。
通常の(DNS系ではない)フィルタでは、URLやローカルファイルからフィルタリストを追加したり、新しいフィルタを一から作成してカスタムルールを追加したりすることができる様に、DNSフィルタリングも大体同じことができるようになりました。
ちょっと前の話に戻りますが、v7.5では、「DNS通信の保護」モジュールを導入しました。
現在までこのDNS保護モジュールは、オンライン・プライバシーを強化するもう一つの方法として、システムのデフォルトではなく、任意のDNSサーバーを選択するオプションを提供していましたが、DNSフィルタリングをカスタマイズする具体的なオプションはありませんでした。
サーバーと暗号化プロトコルを選択して終わり、という形でした。
今回のアップデートでは、DNSフィルタリングをさらに思い通りにカスタム設定するための様々なオプションを追加しました。
これらのオプションはすべて、DNSフィルタエディタセクションにあります。
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DNSユーザールール DNSリクエストをブロック/許可する最も基本的な方法です。通常のユーザールールと同様に動作します。
DNSフィルタリング構文をサポートしていますが、これはネットワークフィルタリングの構文よりもはるかに簡潔です。 -
DNSフィルタのインポート 左下にある「➕」アイコンをクリックすると、新しいウィンドウが現れます。「フィルタをインポート」ボタンをクリックして、フィルタのURLを入力するか、適切なローカルフィルタを参照します。
このサイトには、たくさんのいいDNSフィルターが掲載されています。
AdGuard DNSフィルターはデフォルトでAdGuardに搭載されている唯一のDNSフィルタです。 -
カスタムDNSフィルタの追加 「➕」アイコンをクリックして、「カスタムフィルタを追加」を選択することでアクセスできます。
名前と説明を指定して、他のフィルタと同様に扱えます。
ルールをインポートしたり、1つずつ手動で追加または削除したり、ワンクリックでフィルタをオン/オフにしたりできます。
DNS-over-QUICのサポート
DNS経由保護といえば、どのDNSサーバーを選択するか悩むことありませんか?
もちろん、私たちは自信もってAdGuard DNSをお勧めしております :)
その理由のなかでも重要なのが、AdGuardは世界で初めてDNS-over-QUIC (略して DoQ) をサポートし始めたDNSプロバイダだからです。
この最新の暗号化プロトコルは、非常に強固で実績のあるDNS-over-HTTPSやDNS-over-TLSよりも優れています。
AdGuard for Windowsのユーザーは、既にDoQのメリットを試してみることができます。
【DoQを有効にする手順】
AdGuard設定→DNS通信の保護→「AdGuard DNS」を選択し、最後にドロップダウンメニューで「DNS-over-QUIC」を選択してください。
大きな変更はこれで以上です。
バグフィックスやその他のマイナーなものもあります。いつものように、GitHubで完全変更ログをご確認いただけます。
また、v7.6に関するご感想・フィードバックを下のコメント欄やAdGuardのSNS・フォーラムでお教えいただければ大変嬉しいです。