【ターゲティング広告の裏】欲しくないものを買ってしまう理由

どうせ邪魔されるなら、自分が興味を持っているものの方がいいということから、ランダムな広告よりもターゲティング広告のほうがまだマシと言えるかもしれません。
男性向けの雑誌にはウイスキーの広告を、女性向けの雑誌には粉ミルクの広告を載せるというように、広告のターゲティングはもともとシンプルな形で始まりました。

しかし、インターネットが登場して、ものごとは一気にエスカレートしました。

家庭を壊す、大統領を選ぶなど、データが与えるスーパーパワー

この、有名で逸話的なケースによると、ある企業が10代の少女が妊娠していることを推測し、彼女にベビー用品のクーポンを送り、それに対して少女の父親が「なぜ私がもうすぐおじいちゃんになると思っているのか」と怒り、企業は父親に回答しなければならなかったのです。

残念なことに、この話はおそらく作り話である(12)。
しかし、驚くべきことに、人々はすぐにそれを信じてしまいます。
Target(アメリカ合衆国の大きな百貨店チェーン)のマーケティングチームは、すべてのクレジットカードにゲストIDを割り当て、そのカードでの買い物を分析しています。
そして、そのカードで購入された商品を分析し、その情報と他のソースから購入したデータを組み合わせている、とTargetの統計学者を引用してForbesは語っています

女性が妊娠している確率を推定する「妊娠スコア」のようなものを算出するモデルが実際にあるかもしれません。
17歳から37歳の人が、無香料の化粧水や石けん、亜鉛やカルシウム入りの栄養補助食品を買い始めたら、その人はおそらく母親になる人であると、ぞのようなモデルが判断できる可能性があります。
また、青い毛布やおむつを買えば、もうすぐ男の子の母親になる人であるだろうと推測できます。
ロケット科学というほど難しいものではありません。

誰もが2012年のあの妊娠したティーンを覚えているが、誰もが2018年の2つの言葉をすでに忘れているようだ。

その言葉とは「Cambridge Analytica」(ケンブリッジ・アナリティカ)だ。
同社は、友人ともシェアした面白いテストと引き換えに喜んでデータを提供したFacebookユーザーのデータを大量に採掘し、そのデータを、大統領選挙関連での心理的なプロファイリングや行動操作に利用しました。
結果として、Facebookの資本金は1日で400億ドルを失った。
Facebookはそれをロシアのハッカーのせいにしたが、いずれにせよ英国ではこの事件に関連したとして罰金として50万ポンドを支払わなければならなかった

フェイスブックは、Cambridge Analytica事件から重要な教訓を得ました。
「ユーザーを尊重し、悪用したり操作したりせず、稼ぎたくてしょうがない数十億円のためには他の方法を見つけよう...」。
なんちゃって、まったくそのような反省はしていなかったのです。
「データは貴重なものであり、第三者に提供するよりも、自分たちで分析することでより多くのお金を稼げる」
これがFBにとっての本当の意味での教訓だったのです。

そして、私たちユーザーは、Cambridge Analyticaのケースから何を学べたのでしょうか?
私たちの個人情報は、実際には非常に価値のあるものであり、物を売るためだけでなく、文字通り、誰かを巨大な国のリーダーにするために使われることもある、ということです。

エモーショナル・ターゲティング

実はフェイスブックは、第三者とのスキャンダル発生よりもずっと前から、個人データの重要性の高さに気づき始めていました。
2017年には、The Australianが、Facebookがその膨大なターゲティングオプションを広告主に売り込んでいるということを世界に伝えています。
自尊心が低く、不安を感じ、友達がおらず、学校でいじめられているティーンエイジャーを見つけ、仲間内で人気者になれると説得して流行のスニーカーを売りつけるなど。

Facebookは、オーストラリアの4大銀行のひとつにプレゼンテーションを行い、広告主がネットワークのターゲティングツールを使って、ストレスや不安、無価値感や不安を感じている若者に狙いを定め、その感情的な状態を利用して広告コンテンツへの反応を高める方法を紹介しました。

Facebook社は、投稿、写真、インタラクション、インターネット上の活動をリアルタイムで監視することにより、若者が「ストレスを感じている」「敗北している」「圧倒されている」「不安を感じている」「緊張している」「愚かである」「役に立たない」「失敗した」と感じているタイミングを把握することができますと、ドキュメントに記載されています。

フェイスブックは、「人々がソーシャルネットワークでどのように行動するかについての研究に過ぎず、使用されたデータは匿名化されている」という公式声明を発表しました。
なるほど、それは大いに安心しますね(皮肉)。
なぜFBはいつも匿名化をアピールするのだろうか?
あなたのデジタル・ドッペルゲンガーが、あなたのなりすましをしたり、財布に入り込こむために使われていたりしたら、それがあなたの名前で署名されていないとしても、何か変わるのだろうか?

Facebookは、「感情的な状態に基づいて人々をターゲットにするツールは提供していない」と述べている。
しかし、Facebookビジネスアカウントの所有者であれば誰でも、基本的なターゲティングオプションを目にすることができます。
Facebookは、「家族と離れている」、「3ヶ月前に結婚した」、「2週間前に旅行から帰ってきた」などという人々のカテゴリを提供しています。
これこそが感情的なターゲティングではないのか?
Facebookではそれを「“サイコメトリー”ターゲティング」と呼んでいるらしいですが、まったく違うものなのでしょうか。

もちろん、広告主も天使ではありませんから、チャンスと見れば逃さない。
SNSによって人々に生じたFOMOを利用して、彼らは助言し合って、、人々を怒らせたり不安にさせたりするような見出しを書いたりして、より多くのものを売るように工夫しているのです。

あなたが投稿したものはあなたの不利に使われる可能性がある

問題を抱えた10代若者のターゲット方法に関する23ページのプレゼンテーションをThe Australianが目にする前から、鐘は鳴っていました。
その数ヶ月前、フェイスブックは、最近別れたばかりの人々に関するマーケティング機会についての調査結果を発表しています。
なぜこの調査が直リンクで見られなくなってしまったのでしょうか...。

私たちは、デジタル時代に人々が関係を終わらせることが何を意味するのか、もっと知りたいと思いました。Facebook IQは、「Moments That Matter」シリーズの一環として、フランス、オランダ、ポーランド、アラブ首長国連邦、イギリスで、Facebook上で「最近別れた」と回答した人々のオンライン行動に、別れた瞬間がどのように影響したかを調査しました。

失恋した人もいましたが、ほとんどの人はこの瞬間に友人や家族に頼り、おそらく最も重要なことは、自分にとって大切なものを再確認するために利用していることがわかりました

最後に、2021年4月、民主主義に対するデジタルの脅威に対抗するために活動している世界的なイニシアチブである『Reset Australia』が、「アルコール、喫煙、Vape、ギャンブル、極端な減量、ファーストフード、オンラインデートサービスに興味を持っている」13~17歳の若者をターゲットにすることをFacebookは広告主に許可している、ということを発見しました。

オーストラリアではFacebookが嫌われているようですね。
Facebookとオーストラリアの間の争いの背景には、確かに歴史がありますが、理由は別です。

私たちにできること

とはいえ、FacebookはFacebookのままです。
あなたがドアを閉めても、彼らは窓から入ってきます。
彼らが次に何を考えるのか、どんなデータを収集して利用するのか、想像するだけで興味をそそられるくらいです。
キーストロークのパターン分析で、酔っている時や眠い時を知る?いいですね。というか、TikTokはすでにそういった分析を実施しています。
このパターンが顕著に変化した場合は、アカウントが盗まれた可能性が高く、所有者がコントロールを取り戻すまでアカウントを停止しなければならない、という風に、必要なセキュリティ対策として出すでしょう。

ところで、FacebookやInstagramがあなたのオフラインでの会話を盗み聞きして、あなたが言及したブランドや商品に基づいた広告を提供しているという話は、あなたも耳にしたりしたり参加したりしたことがあるのではないでしょうか。
私たちは、それを証明する研究を引用したこともあります。
しかし今では、十分にユーザの情報を収集していることからそもそも盗聴するまでもないということから、「Facebookは何も盗聴していない」というFacebook側の説明を信じたいと思っています。
SNSを使用している間、ユーザーが「喜んで」自ら提供する十分なデータがあるのに、わざわざ盗聴するために手間をかけることはないでしょう。
WhatsAppのチャットを「読む」ことについても同様です。

研究者たちは、人々が自分の個人データに価値を見出し始めていることを発見し続けています。しかし、フェイスブックは、広告ターゲティングやデータマイニングについて深刻な懸念を抱かせるために、子どもたちを怒らせる必要がありました。実際には、2度にわたって子どもたちを怒らせる必要がありました。最終的に、同社はいくつかの変更を余儀なくされた。2021年8月、フェイスブックは、他のウェブサイトやアプリでの興味や活動に基づいて、広告主が[10代の若者をターゲットにすることはできなくなる](https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-07-27/facebook-reduces-advertising-targeting-for-teenagers)と発表しました。18歳未満の人をターゲットにすることはできますが、年齢、場所、性別によってのみ可能となります。

このように、子どもたちが少し保護されるようになった一方で、私たち大人はこの機会に考えることができます。どうすれば、ザッカーバーグが私たちの心の中に入り込み、広告主を招待してしまうのを防ぐことができるでしょうか?

大原則のひとつは、「ロボットに話すのではなく、人に話す」ことです。婚約したことを記事にできるなら、「ライフイベント」機能のボタンをクリックして友達に伝える必要はないでしょう。ニューヨークに行ったことを文章や写真で投稿するのではなく、「気分/行動」ボタンを使うのはなぜですか?また、数週間家に帰らないとFacebook上で叫ぶことは必ずしも安全ではありませんが、それは全く別の話です。

私たちAdGuardは、広告が単なる情報のノイズや気晴らしの源ではないことをよく知っています。それは、あなたの幸福ではなく、あなたのお金を気にする人々によって使用される心理的な戦争の絶え間なく成長する武器です。彼らは、あなたの行動、思考、計画、および希望に関するデータへのアクセスをずっと前に発見しており、最近では、あなたの感情、心配、希望、および疑問に関するデータへのアクセスを発見しています。

これは、マーケティングの操作について、量から質への変換の閾値かもしれません。プロに頼まれなくても、感情は衝動買いを促します。そしてここにFacebookが登場し、幸せと悲しみ、喜びと落ち込み、中年の危機と10代の悩みの両方を利用できるシステムを構築しました。

このように、自分のデータを自分だけのものにしておく理由は、これまでの数百の理由に加えて、もうひとつあります。広告ブロッカーを使い、広告トラッカーを排除し、デジタルフィンガープリントを避ける。メンタルヘルス、家族の問題、傷つきやすい状態など、デリケートな話題を検索するときは、プライバシーツールを使う。Facebookをはじめとするデータ収集の悪者に完全に勝てるという保証はありませんが、少なくとも彼らを苦しめることはできるはずです。

筆/訳: Valery Yanovsky タグ: 個人情報保護 業界ニュース
2021年10月12日
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