AdGuard Proのフルアップデート(v4.0)、ついに登場!
大変大変、お待たせしました!!
長い間、Pro版並みの機能を定番のiOS版AdGuardに導入してアップル審査を通ろうとする結果、ついに成功して、1か月前に私たちはiOS版AdGuard v4.0を発表しました。
このことは、AdGuard Proの更新に対しても青信号を出すような大きな出来事でした。
結果として、今、AdGuard Proの新バージョンが審査を通りApp Storeで公開されました。
そこで、
「この2つのアプリの違いは?」
「AdGuard Proってまだ“プロ”なの?」
などといった疑問が発生すると思いますので、この記事では、よくある質問を予想して回答します。
もちろん、新バージョンの主要な変更点も紹介します。
「AdGuard Pro」と定番のiOS用「AdGuard」
2つの違いは?
昔、Safariで広告をブロックすることのみを目的とした無料のiOS用AdGuardアプリとは対照的に、AdGuard Proはプレミアム機能を提供する唯一のアプリでした。
しかし、その後App Storeのポリシーが非常に厳しくなり、その時点までにPro版が備えていた機能を維持するために、AdGuard Proの開発を一時的凍結せざるを得なくなりました。
代わりに、開発フォーカスをSafari用のみだった「AdGuard」に切り替え、新しいアップルによる制限の下でできる限り多くの機能を導入しきりました。しかしある日、アップルはポリシーを以前の状態に戻すことを決定しました。DNS関連の機能を再び追加することが許可されました。しかし、この時点ではもう2つの異なるアプリ(AdGuardとAdGuard Pro)が存在し、それぞれに独自のユーザーベースがあり、両方を更新する必要がありました。言い換えれば、結構混乱している状況。
このストーリーをさらに詳しく把握するには、このリンク先の少し前のブログ記事をご覧ください。
このAdGuard Proアップデートによって、「AdGuard Pro」とiOS用「AdGuard」という2つのApp Store上アプリの機能は同じになりました。
iOS用「AdGuard」プレミアム版を既に持っているが、「AdGuard Pro」をインストールする必要はありますか(もしくはその逆)?
いいえ、その必要はございません。1つのアプリで十分です。どれを持っていてもアプリを切り替える必要はもうありません。お持ちのアプリを使っていただき、新着情報を確認していればOKです。
じゃあ、わざわざもう一本の記事の意味は?先月の投稿をそのまま引用すればいいのでは?
確かに、本記事にはiOS版AdGuard v4.0とほぼ同じ変更説明が紹介されていますが、2つのアプリのここまでのそれぞれの道は全く異なるものです。
AdGuard Proユーザーにとって、いくつかの機能は際立っており、他の機能はなじみがあるように見え、逆(定番AdGuardのユーザーにとって)もまた同様です。
変化したことは?
すべての主要な変更は、
①UI
②Safariコンテンツブロッカー
③DNS関連
という3つのカテゴリに分類できます。最も目立つなものから始めましょう。
完全に新しくなったUI
- 全体的なデザイン
今回はさすがに、アプリバージョンが2.1から一気に4.0までアップしたので、変更は劇的です。
スタイル、メニューロジック、アイコンのすべてが新しくなりました。
アプリの見た目が非常に変わったため、認識できない場合もあります。ただし、以前と同じことが1つあります。それはダークモードです。
ライトとダークモード(メイン画面)
- 高度な設定モード
上級ユーザー向けの設定を追加しました。自己責任で使用してくださいね(笑)!ただし、アプリが「AdGuard Pro」と呼ばれることにはそれなりの意味があって、しばらくご利用いただいている方は慣れている設定だと思います。
高度な設定モード
ところで、DNSフィルターを追加するには、「高度な設定モード」をオンにする必要があります。
※1 「DNSフィルター」は旧バージョンの「プライバシーサブスクリプション」と同様です。
(※2 このバージョンで初めて追加された「Safariにカスタムフィルターを追加する」オプションと混同しないでください)
DNS経由フィルタリングの基本である「AdGuard Simplified Domain Name(SDN)フィルター」を追加する例でこれを説明しましょう。
SDNフィルターは、他のいくつかのフィルター(英語フィルター、ソーシャルメディアフィルター、スパイウェアフィルター、モバイル広告フィルター、EasyList、EasyPrivacy)で構成され、DNSレベルの広告ブロックとの互換性を高めるために特に簡略化・効率化されています。
端末全体で広告ブロックするには不可欠なフィルタです。
AdGuard Proでこれを有効にするには、3つの手順を実行する必要があります。
- AdGuard Pro設定を開く→ 一般設定 →「高度な設定モード」をオンにする
- DNS通信を保護 → DNSフィルタリング → DNSフィルター → フィルターの追加
- このリンクを貼り付けて、AdGuard SDNフィルターを追加します(追加したい他のフィルターもここでリンクを貼り付けることで何本でも追加できます)。
完了! DNSフィルターが追加されました。
- DNSアクティビティ
正直に言うと、これはおなじみのDNSリクエストログのファンシーな名前ですが、ログ自体がよりかっこよく、より詳細になりました。たとえば、ほとんどのDNSリクエストの発信元がわかるようになりました。
DNSアクティビティ画面
- 最もアクティブな企業
これで、このDNSリクエストまたはそのDNSリクエストが属する会社を確認できるだけでなく、アクティビティフィードからアクセスできる「最もアクティブな企業」画面で追跡の“スコアボード”を表示できます。
「最もアクティブな企業」画面
- リクエスト統計
全期間、毎月、毎週、毎日の統計を切り替えて確認することができます。AdGuardメイン画面とiOSの通知センターで表示されます。
通知センターで表示できるAdGuardウィジェット
コンテンツブロッカー
昔ながらのProユーザーを本当に感動させるはずの変更といえばこれです。
Safariのコンテンツブロックは、前回のAdGuard Proのバージョン以降、長い道のりを歩んできました。v4.0ではv2.1と比較して大幅に改善されています。確認してください。
- 最大ルール数が30万までアップ
Safariにおいて、コンテンツブロッカーのフィルタリングルールに対する最大5万本という制限が有名です。この数は笑えるほど低く、長く苦労してきました。
しかし今では回避策が実装されました。AdGuard Proを6つのコンテンツブロッカーに分割し、一つ一つに同じく5万本制限がありますが、合計すると、はるかに妥当な30万ルールを使えるようなります。
これで、お気に入りのすべてのフィルターを一度に有効にすることができます。
SafariでAdGuardコンテンツブロッカーをオンにする方法
- アプリ内「コンテンツブロッカー」画面
コンテンツブロッカーの話を続けると、有効になっているコンテンツブロッカーとフィルターを確認するたびにSafari設定にアクセスするのは面倒です。これは個人的な経験からよくわかっています。論理的な解決策は、AdGuard Proの設定に新しい画面を追加することでした。
AdGuard Pro内の[一般設定]→[コンテンツブロッカー]に移動して、現在の状態を確認します。有効になっているコンテンツブロッカーと、それぞれが使用しているルールの数もわかります。
一つの画面で有効グループと有効フィルタの情報をまとめて表示
- コンテンツブロッカーアフィニティ
コンテンツブロッカーを6つも追加したことから発生した問題がありました。
一部のフィルタリングルールは、相互に依存するか、連携してよりよく機能します。このようなルールが異なるコンテンツブロッカーに属している場合は問題になります。通常、両方のコンテンツブロッカーが有効になっていても、意図したとおりに機能するとは限りません。
そこで、6つのコンテンツブロッカーのお互いの互換性を実現するために追加の作業を行ったため、この問題を解決し、広告ブロックの品質はさらに向上しました。
- カスタムフィルターの追加
このオプションは、Safari用の独自のフィルターをサポートしているユーザーや、デフォルトでは含まれていないお気に入りのフィルターを追加したいユーザーに非常に役立ちます。
URLで追加すると、他のフィルターと同じように自動更新されます。
カスタムフィルタの追加
DNS通信の保護
実際のところ、長い時間が経ったにもかかわらず、以前のAdGuard ProバージョンのSafari外フィルタリングに不可欠なDNS関連機能はそれほど遅れていませんでした。しかし、それをさらに改善する方法をいくつか見つけました(明らかな不具合修正以外で)。
新しいネットワーク設定画面
まず、Wi-Fiまたはモバイルデータに対するDNS保護を個別にオンまたはオフにできるようになりました。これは、多くのAdGuard Proユーザーに役立つ機能だと思っております。
さらに、使い慣れのあるDNS機能に加えて、モバイルネットワークまたは特定のWi-Fiネットワークを除外に追加できるようになりました。たとえば、自宅のWi-Fiに「AdGuard Home」を設定している場合に使用できます。
そのほかに、DNS機能に関連するいくつかの小さな変更点もありますが、技術的すぎたり、小さすぎてここに記載するメリットはありませんが、これらの変更により、以前のバージョンと比較してDNSレベルでの保護が大幅に改善されています。
料金ポリシー
iOS用「AdGuard」(サブスクリプションベース)とは異なり、「AdGuard Pro」は1回限りの購入アプリです。その価格は明らかな理由で長い間同じ(そして比較的低い)ままでした。
現在、AdGuard ProとAdGuardは同じ機能を装備するようなって、価格が異なることは不公平です。
近いうちに、「AdGuard Pro」の価格を引き上げて、「AdGuard」の永久版サブスクリプションに合わせます。まだ古い価格で購入する時間があります!
※もちろん、AdGuard Proをすでにご購入済みのお客様は追加料金等は発生しません。まだ購入していなければ、値段が低いうちにお急ぎくださいね。
まとめ
AdGuard Proは、AdGuard for iOSに追いつき、2つのアプリは機能的に同等になり、互いを完全に置き換えることができます。すでに「AdGuard Pro」をお持ちの場合は、「AdGuard」は必要ありません(その逆も同様)。
iOS(iPadOS)デバイスを使っていて、どちらのアプリもまだお持ちでない場合は、急いでApp Storeにアクセスして、今のうちの低価格をお見逃しなく!
新しくなったAdGuard Proをお楽しみいただければ嬉しい限りです。v2.1と比較すると、まったく新しいエクスペリエンスになります。
いつも通り、すべての変更と不具合修正ログはGitHubで確認できます。
アプリの使用に関するご感想・ご指摘もぜひ私たちと下のコメント蘭、サポート(support@adguard.com)、App Store、またはSNS(Twitter、LINE、Facebook)で共有してくださいね!